出ました。リコーの誇るスナップカメラ。GR。

最初にこのシリーズのカメラを所持したのは、もう10年以上前。

九州に住んでた頃、わざわざ福岡まで買いに行ったGR Digital2。

当時はsigmaのDP1とか面白そうなコンデジは他にもあったけど、軽くてサクサク撮れると当時から評判だったので、そのあたりに惹かれて購入した記憶が。

本当に簡単に撮れて、かなり気に入ってはいたんだけど、他にデジタル一眼も持っていたということもあって、どうしても小さなセンサーの画質に納得がいかなくなって、手放してしまった。

それから数年経って、初のAPS-Cセンサーを搭載したGRが六年ほど前に発売され、発売日にすぐに手に入れ、そこからずっと長い相棒となったのです。

そして2019年の3月、新機種であるGR3が発売。

マイナーチェンジ過ぎてスルーしたGR2からかなりの進化をしているということで、やはりあの時と同じように期待に胸を膨らませて発売日に予約して即購入。

二日間、仕事の合間にちょくちょく触ってみたのでそのレビューをしてみたいと思います。

他の紹介記事やブログなんかで外観や基本情報なんかはいくらでも確認できるので、自分的には「これまで初代GRをメインで使っていて、そこから体感した変化」を中心にレビューしてみたいと思います。


良くなった点その1…起動と終了が早い

まず最初に感じるのは、電源ボタンを押してから撮れるようになるまでの時間と、逆に終了時にレンズが仕舞われるまでの時間が結構早くなったこと。

ほんのわずかではあるんだけどGRの「シュイーーン」が「シュイン」になった感じ。

文字にすると間抜けだけど、動画を撮るのも面倒いのでyoutubeか何かで確認してもらえれば良い。確実に体感できる程度には早くなっている。

スナップシューターを謳うぐらいなので、これはとても気分がいい。


良くなった点その2…画質に余裕がある(気がする)

RAWが12bitから14bitになったってことで、raw現像にかなり余裕がある気がする。

Capture One や Lightroom でもそうだけど、特に「カメラ内現像」でその実力が如実に感じられる。特にHDR調的なやつを適用すると、初代と比べると含まれているデータ量が段違いだと感じる。


下の写真が、RAWをHDR調でカメラ内現像したもの。


良くなった点その3…よりコンパクトに

これは、仕様からも明らかだけど、やや横幅が短くなったかなと。

ただ、もともとコンパクトで軽いカメラだったので、手にするとさほどの違いは感じられないかな…。


良くなった点その4…タッチパネルはやはり便利

今回の変更の売りのひとつだろうけど、タッチアンドシャッターはスナップシューターとしてはかなり便利な機能。

1.電源入れつつカメラを撮りたい方行に向ける→2.ピント合わせたい位置を押す

だけで撮影が終了するのはとてもスムーズ。

フルプレスシャッターで撮るとか、適当にピントを合わせてからカメラを構図に合わせて振るっていうやり方も今まであったけど、ピント面が深いからといって、APS-Cともなるとピント面以外はぼけやすくなるので、そういう面からみても確実に構図の中からピンポイントで設定のできるタッチシャッターは強い。


良くなった点その5…手ぶれ補正

1/5秒ぐらいまでは安心して使え、頑張れば1秒程度まではいけそう。

解放が2.8というのもあって、暗所にあまり強くなかったGRの弱点がこれによってかなり解消されている。

ISOオートで許容シャッタースピードを1/5秒程度に設定しておけば、ISO100で夜景なんかがサクサク撮れて、表現の幅がとても広がる。


暗くなってきたら、人を流す撮影なんかも容易に。

絞れば、昼でもある程度いけそう。


良くなった点その6…Fnボタンの位置

当然のようにクロップを割り当ててるのですが、ちょうど親指が押しやすい位置にあっていい。GRは十字キーより下にあったので、少し窮屈だった。※後述にデメリットあり


良くなった点その7…マクロ域がより被写体に近く、そして狭くなった。

GRまでだと「もうマクロに変えないとピント合わないのか!」となってたのが解消された。※後述にデメリットあり


マクロで撮ったものをポジフィルム調でカメラ内現像。

こちら、似たような写真をHDR調でカメラ内現像

絵としては明らかにやりすぎた例。逆に言えば、ここまで調整ができるということ。


良くなった点を軽くまとめると

「より軽快に、そして正確に」写真が撮れるようになった。


そして、案外多いGR3になったことにより感じた、不便な点


不便になった点その1…TモードやAモード時に、露出変更がしづらい

以前まで再生ボタンの下にあった上下のボタンが無くなったことによって、露出変更がADJボタンに強制変更。親指の位置的にも、上と下っていう直感的にも、露出変更は前の方がやりやすかったかな…。

ホイールを使わせてもらえればいいのだけど、それは設定でできそうにない。

マニュアルモードでISO変更を割り当てることはできるようだけど、そうじゃない。


不便になった点その2…画像再生ボタンが押しづらい

上下キーが無くなったことにより、物理的にスペースができたというのに、画像再生ボタンは特に大きくなったりしてない。むしろ、押しにくくなってるような…。位置の問題だろうか。

頻繁に使うボタンなので、もう少し押しやすい方が良かったかも。


不便になった点その3…画像再生ボタンからの立ち上げ時の妙な遅延

電源を先にいれなくても、再生ボタンを長押しで画像再生可能っていうのがGRの前からのいい点だったけど、今回、それが前に比べて立ち上がるまでに微妙な遅延がある。前までは1秒程度で立ち上がっていたのが、2〜3秒待たされる感じ。

ほんの少しの差なんだけど、慣れているとこの妙な間がつらい。慣れるかもですが。


不便になった点その4…AEL C-AFボタンが無くなり、MFがしづらい

以前まで、AFモード時でもAELボタンを押している間だけMFっていう設定があったと思うんだけど、上記ボタンが無くなったことで、それができなくなっている。MFのしやすさに関して言えば、圧倒的にやりにくくなったと思う。


不便になった点その5…マクロ時のフォーカスへの慣れ

マクロ域が短くなったことで、以前の感覚になれていると戸惑う。とにかく、マクロ域が短すぎる。

良くなった点7とのトレードと考えると、メリットのほうが大きいのだけど、最初触った時に「フォーカスが全然合わない!」と嘆くことになる。


不便になった点その6…端子用の蓋が異常に硬い

硬い。硬すぎる。

せっかくUSB-Cになったからとモバイルバッテリで充電してみようと思ったら、爪が剥げそうになった。これのせいで有線での充電は諦めて、チャージャーの購入を決意したほど。

毎回この蓋を開けてると、爪が剥がれるか蓋が壊れるかの心配がつきまとう気がする…。


不便になった点その7…バッテリーの減りが早すぎる

ネットでも散々指摘されているけど、とにかくバッテリーの減りは早い。

GRから体感で1.5倍ぐらいの気がする。

満充電の状態から、色々と初期設定のためにメニュー画面を5分ほど弄ってたらもうメモリがひとつ減ったのには衝撃をうけた。予備バッテリーは必須じゃないかと思う。

蓋が硬いので、あまりUSB給電はしたくないし。


不便になった点その8…メニュー関係が雑になった

とりあえず、タッチ操作に対応するためだと思うのだけど、メニュー項目の文字が大きくなって一覧性が損なわれた気がする。前ぐらいのサイズ感がスマートで好みだった。

不便になった点が多くなった感じなんだけど、物理的なボタンの削減や変更の影響が大きそう。これらはファームアップなんかで解消は難しいと思うので、今までの感覚を忘れて、人がカメラに合わせるしかないかな〜と。


大幅なリニューアルで進化を遂げたGR、得たものは大きいけど、失ったものも大きいような感じ。

けど、デメリットが気になりつつも、それを覆す魅力が大きいのもGRっていうカメラの不思議なところ。

ポケットから片手で出して、そのまま撮ってしまえるこの画質のカメラなんて、他に無いから

ね〜。

実際のところ、leica Q2 も気になってるので、ちょっと浮気をしてみたくもあったりして。


以下全画像、カメラ内RAW現像で色々試してます。